人生、難あり

若俳推し活備忘録

愛を乞う人・前編

タイトルを見ると何だかとっても文学的な感じがしますが、これは暗喩を兼ねております。

 

舞台の上から愛を乞う。歌って踊ってただひたすらに、愛が欲しいと切実に叫ぶ。乞う側はもちろん乞われる側も、なにかと心が擦り減ってゆく、悪名高き地獄の舞台。

わかる方には恐らくわかる、そんな舞台の忘備録です。

 

私が推しの出演舞台にせっせと通い始めることになるのは今年の1月からなのですが、何故かというと実はこの月、とある舞台に推しが出ていたからなのです。作品名は伏せますが、読み進めればだいたいわかると思います。

ちなみに私は当該舞台に関する知識を全く持たないポンコツなオタクでしたので、推しの出演が決まったことを知った当時は「ランキングとかよくわかんないけど、某くん出るから1回くらいは観に行こうかな」と、軽い気持ちで考えていました。なにせ本命ゲームの2.5次元舞台に関する新展開の情報は無く、所属劇団の本公演もそうそうしょっちゅうある訳で無い為、ちょうど身体が空いていたのもありました。ですがそのことを呟いた途端、舞台に詳しい旧友のひとりが、リプライを飛ばしてきたのです。

「あれはやめとけ。諭吉が飛ぶ」

確かに諭吉は飛ぶでしょう。公式サイトを見る限り、1番高いクラスのシートで1万以上はいくのですから。しかし友人は続けます。

「ただ観に行くだけなら別にいいけど、推しにトップを獲らせる為に観に行くんなら、話は別になるからね。何しろガチで札束使って殴り合う世界なんだから」

エエエエエエエ何ソレーーーーー!!!ランキングの為に札束使って殴り合うとか、ちょっと正直よくわからんよ!!!!!

ここで一気に私の中で当該舞台を観に行く気持ちは急降下しました。そもそも舞台のプロデューサーが個人的には嫌いな部類に入るのもあり、このプロデューサーがそういえば以前、別口のイベで「自担に人気が無いことを目の当たりにしたファンがそこからどれだけガッツを見せるか、それがある意味見ものでもある(超意訳)」といった発言をしていたのを見て、更に嫌悪が募ったというのもありました。役者の価値を推し量る上で、確かにそういう《贔屓の火力》が物差しになるのは理解してます。ただその格差を見せ物にされて、果たして舞台を楽しめるのか?その状況で板の上に立つ推しを観て、心の底から『いいものを観た』と言えるのか?

そりゃもうめちゃくちゃ悩みましたよ。推しの仕事は応援したいし、正直に言や芝居をしている推しをとにかく観に行きたい。しかし舞台を観に行った後で「聞きしにまさるクソ舞台だったわ!」と嫌な気持ちになるんだったら、観に行くべきではないとも思いましたし。何しろ私のTLでは「◯◯くんが例の舞台に出るんだってさ」「なんか可哀想」「せめて仕事は選んで欲しかったな〜」という呟きが、そりゃもうわんさと出ていたのですから。

今のご時世、時間と資金のやりくりをしながらせっせと舞台を観に行かなくても、推しの仕事は見届けられます。SNSをチェックさえすれば写真やレポが見られますから、家にいながら「推しくん頑張れ〜」と呟くだけで応援も出来ます。ブロマやパンフや円盤にしたって、通販を使えば手に入ります。

でもこの舞台に限っては、その応援はあんまり足しにはならないようです。チケットを買って会場に通い、ブロマやパンフを買い求め、そうしてせっせとはたいた資金を《応援》ポイントに還元し、見える形に変えていかねばダメみたいです。

 

まあ結局のところ「観に行かない」という選択肢など、はなからありはしなかったのですが。

 

今にして思えばその月たまたま貰える休みが多かったのと、マチソワの日が運良く休みに被ってたのがラッキーでした。とはいえ休みも限りがあるので、私はひとまず貰える休みの全てを舞台につぎ込むことにし、主宰先行でまず1枚、それから一般でとりあえず3枚チケットを押さえ、公式サイトのランキング更新を毎週つぶさにチェックをしながら、所持チケットに付帯しているポイントと物販利用で付帯してくるポイントと、公式サイトへのログインポイント、クイズに答えて貰えるポイント、更には特番視聴で貰えるポイントを数え、そのポイントをどの公演に放出するのが1番ベストか、毎晩必死に考えていました。

ちなみに当時、推しはなんとか1公演だけ《1位》に名前が挙がっていました。あとはちらっと10位以内に入っていたりはしていましたが、大半はほぼ圏外ばかり。それもそのはず、この舞台に立つキャストの方は2.5次元舞台で既に名前が売れてる方ばっかりで、出演作からして有名ですから、かなりのファンがついてます。対して推しは芸歴が浅く、名前もそこまで知られてません。熱心なファンが声がけをして推しに1位を獲らせる企画を立ててなければ、恐らく名前が挙がることなどなかったでしょう。幸いそうした有志の方の行動のお陰で推しは1位をキープし続け、そして舞台は遂に初日を迎えることとなりました。

 

ここで一旦、エントリーを分けます。

なお後編は当該舞台のざっくりとした感想と、それから私の推しに対する愚痴めいたものをつらつら綴ると思いますので、ご注意ください。