人生、難あり

若俳推し活備忘録

オタクの意地を貫いた話

気が付けば2月になっていました。

 

つい先日のことですが、漸く推しの出演舞台の詳細が発表されました。ちなみにひとつは超有名なスポーツ漫画が原作のもの、あともうひとつは去年出ていた舞台の新作にあたるもので、しかもどちらも東京・大阪2都市公演と来たもんですから、チケットの確保と陸路の確保と宿の確保に今から頭を痛めています。特にチケット……こればっかりは運次第ですから、東京公演だけでもひとまず、ご用意されたら有難いんですが……

 

そしてまたもや性懲りも無く、今回のブログも巷で話題の《例の舞台》についてです。 舞台に対して不快しか無い・推しが出ていて心が荒む、という方々がいらっしゃるのは重々承知の上ですが、ブログにこうして記しておくのをどうか何卒、ご容赦ください。

 

 はてブ内でもちらほらレポをお見かけしますが、アレはホントに良くも悪くも特殊な作品でありますので、賛否両論分かれるだろうと思います。かくいう私も作品自体は頭を使わず観られる意味で「観に行ってみて損は無い」とは思っていますが、システムについては“推しが絡んでさえいなければ”心底クソだと思っています。ただ、1年前に観に行った時と決定的に違うのは、推しを推してる意地を見せたい自分にとってはあのシステムが、推し活のモチベに役立っていた部分です。

過去エントリーでも既に語っておりますが、私は去年、前回の舞台の公演中に、推しが時々「まだまだ圏外の日が多い……皆様どうか、応援宜しくお願いします!」と、自分の名前がなかなか上位に入らないのを気にするようなツイートをしたり、自分の順位を一覧にメモったスクショをそっと流してみたり……というのを見る度に、めちゃくちゃ闇を抱えてました。まるで推しから『自分の順位を上げて欲しい!=自分の為に金を出せ!』と、それがなかなか出来ない自分を責め立てられているように思え、それならもっと『観に行けないけど応援してます!』とリプライを飛ばすオタクの数より、自分が出ている舞台を観に来るオタクの数を増やせるようにしていって欲しいと、当時はぐちぐち朝から晩まで、暇さえあれば愚痴ってました。しかしそこから色々あって《応援の気持ちは“形”にしなけりゃ、全くもって意味が無い》のを嫌という程痛感させられ(※これについては過去エントリーの『推し活の覚悟を試された話』をご参照ください)それに対して推しが心底申し訳なさそうに、私に向かって手のひらを合わせて頭を下げてくれた時、クソなオタクはふと思ったのです。自分を推してるオタクに対して、負い目を感じて欲しくは無い。自分が選んだ舞台役者の人生を、自信を持って生き抜いて欲しい。出来れば次に顔を合わせるその時が来たら、最高の笑顔を見せて欲しいと。

 

そんなこんなでクソなオタクは、今回の舞台で《推しを推してるオタクの意地》を何としてでも形に残す!と友人知人を片っ端から舞台に誘い、物販のレーンを周回し、せっせせっせとポイントを貯め、自分が観に行く公演のうちの1公演は【上位の順位】で、1公演は【最高の順位】で、推しの名前が呼ばれることを自分の密かな目標に掲げ、達成の時を楽しみにしながら、会場に足を運んでいました。多分恐らくそれが無ければ、きっと今年も去年のようにやさぐれながら団扇を構えてペンラを振って、ただ淡々と舞台を観に行くだけで終わったことでしょう。しかし今年は自分にとっての初日の回で、名前が呼ばれて舞台の前に一歩踏み出す、推しの姿を観られることが出来ました。そして更には西の地で、名前が呼ばれてガッツポーズで大喜びをする、推しの姿を観られることも出来ました。特にこちらは自分にとっても最大最後の目標というか『何が何でもこの目でしかと、トップを飾った推しの姿を見届けなければ!!!』と血眼になってターボをかけた公演日でもありましたので、名前を呼ばれるあの瞬間まで、観客席で両手を合わせ、そりゃもう必死に祈ってました……あまりに力を込めすぎて、リングライトをぶっ壊しました……

 

推しはめちゃくちゃ喜んでました。結果に対して複雑な想いも相当あったと思うのですが、推しは決して自分のことを卑下することなく、トップが獲れてめちゃくちゃ嬉しい、皆のお陰で最高の景色を見ることが出来た、と、全ての方へと素直に感謝の気持ちを述べて、深々と頭を下げていました。私が今まで観てきた中で1番の、恐らく色んな感情の詰まった、とても真摯な挨拶だったと思います。

レビューで歌った最後の曲も、そりゃもう最高すぎでした。あの場に居並ぶプロの方にも引けを取らない、堂々としたものでした。私はこれを見届ける為に2ヶ月も先から個人休暇を申請し、営業部長にねちねち嫌味を言われながらも当日早朝旅立ちましたクソオタクなので、曲のイントロが流れた瞬間、思わず小さくガッツポーズを決めました。もしも聴けずに終わったら、きっと暫く立ち直れずにいたでしょう。この日の為に賭けた全てが報われたことに、今はただただ感謝の気持ちで一杯です。

 

名前を呼ばれた誰かが喜ぶその一方で、名前を呼ばれず悔しげに俯く誰かが必ず居る舞台。もしかしたらば私が推しを上位に上げんと大奮闘したあの時に、どなたかの推しが上位に呼ばれる大事なチャンスを、知らず知らずに奪っていたかもしれません。だけども、もしも、そうだとしても、推しがめちゃくちゃ悔しげな顔で後ろに下がってじっと一点を見つめる姿を、舞台に行く度観客席から見続けるのは嫌でした。なにしろ推しは「最高の舞台を観せられるように、一生懸命頑張りますから!ホントに絶対、期待しかさせません!」と、真面目な顔で自分のオタクに宣言をかます人でもあるので、そういう意味でも私は推しを、上位に上げたく思っていました。きっと誰もがおんなじことを思い、考え、時には愚痴を零しながらも、推しの名前が呼ばれることをただただ願い、その為だけに色々なものを賭けてきていることでしょう。そこに紐付く感情の良し悪しは人それぞれなのでさておくとして、しかし全ての公演が無事に幕を降ろしたその時は『辛かったりもしたけれど、なんだかんだで楽しめたこともあったかな!』と思える方が、私も含めていらさればいいな、と、この場を借りて願っています。

 

 

そして最後に。

トップを飾った公演の直後、ツイッターにて「みんな本当にありがとう!」と、感謝の気持ちを述べていました推しですが、終演後にあったハイタッチ会では、オタクの顔を見つけた瞬間、目をまんまるくして「あーっ!」と叫び、それまでずっと胸のあたりで小さく構えた右手をおもくそ上に高く掲げてハイタッチをし、最高の笑顔でオタクに向かって「ありがとう!」と、ひとこと告げてくれました。いつものオタクがいつものように舞台を観に来ているだけですが、推しから「あーっ!」と叫ばれてしまうくらいには、推しを推してる応援の気持ちが少しは届いているんだろうかと、クソなオタクはほっと安心しています。